1月25日に開催した「社会課題の認知/プロフェッショナルと価値創造:起業家精神でイノベーションを加速する」活動報告(報告者:木田航平 (東京工業大学工学部機械科4年、OPEN参加))

ToTALプログラムレポート/ToTAL Program Reports

社会課題の認知/プロフェッショナルと価値創造:起業家精神でイノベーションを加速する、を開催しました。/Lecture & Discussion of "Driving Innovation through Entrepreneurship"in a category of "Recognition of Social Issue/Professionals and Value Creation" was held on 25/Jan.

  • 科目分類:社会課題の認知/Recognition of Social Issues
  • 科目名:TAL.W.501 プロフェッショナルと価値創造/Professionals & Value Creation
  • プログラム名:起業家精神でイノベーションを加速する/Driving Innovation through Entrepreneurship
  • ゲストスピーカー/Guest Speaker:Draper Nexus Ventures, Managing Director 倉林陽氏/Dr. Akira Kurabayashi
  • 開催日時:25/Jan (Fri) 18:00-20:00


2019年1月25日(金)に東京工業大学大岡山キャンパスにてDraper Nexus Ventures (URL: https://www.drapernexus.com/home-jp) の倉林 陽さんが登壇されました。「Driving Innovation through Entrepreneurship:起業家精神でイノベーションを加速する」というテーマで話題提供いただき、参加者とディスカッションを行いました。参加者はリーダーシップ教育院(ToTAL)登録学生に加え、グルーバルリーダー教育院(AGL)所属生、そしてOPEN参加の一般学生加え、合計24名が参加しました。内6名の学生は、すずかけ台キャンパスからのリモートシステムを使っての参加となりました。また、AGLに所属している一橋大の学生もいました。AGLのmenuとして登壇頂いた回を含めると、今回の講演会は通算で7回目となります。(過去登壇いただいた際のレポートはこちら→

http://www.agl.titech.ac.jp/dojo/yamada/h28aglwhats-going-onlecture-discussiondiversityentrepreneurial-management-innovation.html )

倉林さんは大手ベンチャーキャピタルファンド(以降VCファンドと参照)であるDraper Nexus VenturesでManaging Director及び日本共同代表をされています。特にSaaS (Software As A Service: DROPBOXで代表されるようなクラウドで提供されるソフトウェアサービス) 分野では50社以上の会社への投資実績を持つ方です。

今回倉林さんの経歴や携わった仕事の紹介から、SaaS において日本で注目されている分野の紹介、VCファンドのビジネスモデルについて参加者の質問をベースに講演をいただきました。このレポートでは話題の中心になりましたVCファンドの投資基準と投資家から見た技術革新を担う(投資される)人材の特徴について触れたいと思います。

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VCファンドは、投資家から資金を集め、高い成長率が期待できる企業の事業拡張へのサポートを価値としてどう企業への投資、そしてその投資先の、キャピタルゲインにより収益を上げる事業モデルです。このため、成長力のある企業を見極める能力が重要な産業です。投資先については「成長性」「資本効率性」や類似企業の企業価値などから企業価値を推定し、提供する製品・サービスの対面市場やユーザーの状況に加え、定量化するうえで使用するのが「マーケット(市場全体の成長率、規制緩和など)」や「プロダクト(実際のユーザー評価)」や「経営チーム(創業者含め)の能力」を考慮して投資の判断を行うようです。これらの観点の中で評価が難しいのが「経営チーム」の力です。「チーム」を判断するときに、倉林さんは「社長の現場意識」があるかどうかを評価しているようです。現場意識には2つの意味合いがあります。「プロダクトが供給される現場の要望の実感」と「技術への理解」です。プロダクトの普及率が爆発的に跳ね上がる時点までには多額のコストと時間がかかり、実現するためには「プロダクトが供給される現場の問題解決したい」という思いと、プロダクトが完成するまでエンジニアとプロダクトに向き合いながら投資しつづけることが必要であるからです。この話を聞いたとき、「既存のサービスに課題発見できる能力」と「専門性(特殊な業界の方とのつながり、製品を生み出す技術力)」の双方を併せ持つ人材が今後イノベーションを起こす人物または投資される人物として求められているのだと私は考察しました。

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倉林さんからは、上記の他に、キャリアの評価の仕方、日本企業とグローバル企業の差異、VCファンドに従事するうえで重要なスキル、日本企業におけるM&A戦略、時価額経営など幅広くお話を伺うことができましたし、我々の質問に丁寧にお答えいただきました。

また、終了後に、遅くまで学生との会食に付き合っていただきました。

この場を借り、倉林さんに心より感謝申し上げます。

(文責:木田航平 (東京工業大学工学部機械科4年、OPEN参加))