関係性を結び直して自ら道を切り拓こう

概要

研究成果は、個人の努力だけでなく、研究室の環境やチームのあり方にも大きく影響されます。研究の進め方や知識の共有、意思決定のプロセス、日々の研究活動を支える仕組みなど、分野を超えて共通する課題が多くあります。これを「変えられないもの」としてしまうのは、大学という環境にありながらあまりに勿体なくはないでしょうか。

この複数回におよぶワークショップでは、参加者自らの研究の輪を広げ、知識創造を促進する協力関係を構築することを目指します。プロジェクトマネジメントのメソッドを活用し、自身の研究プロジェクトを題材に、研究活動を進める上での課題を洗い出し、 学生同士で意見を交換しながら整理、研究をよりスムーズに進めるための具体的な工夫やアプローチを実践を通して学んでいきます。

ワークショップを設計するのは、プロジェクトマネジメントを熟知し、20年間にわたりプロジェクトの伴走支援を続けてきた、株式会社コパイロツトのメンバーです。同社で実績のあるプロジェクト推進手法と、対話や関係性に関わる知見を、研究プロジェクト向けにアレンジして活用します。昨年実施したワークショップに参加した学生の声を反映して、さらに内容をブラッシュアップしました。 様々なアイデアを試して学べる環境と、研究の進め方や研究環境の改善に役立つこの貴重な機会を、ぜひ活用してください!

📂 カテゴリーイニシアティブ
📌 キーワードプロジェクトマネジメント、リフレクション、コミュニケーションのパターン、知識創出
🎯 目的・プロジェクトマネジメントのツールを活用し、自分の研究プロジェクトを振り返る習慣をつける。
・課題を整理し、参加者同士で議論し合いながら、実際に行動するプロセスを繰り返すことで自己効力感を高める。
・立場にかかわらず、研究室の協力関係や情報共有の流れに影響を与える行動を起こせるようになる。
・自身の研究の輪を拡げ、大学にいる機会を最大限活用する。
🌐 言語英語・日本語
👥 対象大学院生・研究その他プロジェクトに関わっている学部生
🗓 開催形式3ヶ月間の連続セッション(対面 2時間 x 6回)
開催実績・予定2025年: 5/19, 5/26, 6/16, 6/30, 7/14,7/28, すべて月曜日 18:00-20:00
2024年度後学期 開催済(プロジェクト・リフレクション)
📍 会場S6-309A 大岡山
🌟 こんな方におすすめ・自分の研究をもっと進めるための仕組みづくりに関心のある方
・研究者同士のコラボレーションを深め、新しい発見を促したい方
・ラボや研究チームの文化を改善するヒントを得たい方
📊 ポイント数合計12ポイント(各回 2ポイント)(※授業履修者に付与するポイントです。詳細はシラバスを参照してください。)
🎟️ 定員30名

主な内容

全6回のセッションを通じて、探索的な活動である研究を「プロジェクト」として捉え、主体的に舵を取る感覚を養います。さらに、その研究が進んでいく現場である研究室の環境や、「当たり前」となっている慣習を見つめ直し、より協力的な研究環境を築くための具体的な方法を探ります。

各回で、自身のプロジェクト上の問題の解決策や、研究室・グループにポジティブな影響を与えるための具体的なアプローチを検討します。リーダーの立場でなくても、日々の小さな行動が周囲にどのような変化をもたらすかを実践的に学びます。

連続参加することで、参加者と課題を共有・議論し、決めた行動を試し、その影響を観察し、結果を共有しながら次のアクションを考えるサイクルを繰り返します。 これにより、研究環境の変化を実感しながら、自らの働きかけが自分にも周囲にも影響を与えられるという手応え(自己効力感)を高めていきます。


ワークショップ設計・ファシリテーション

株式会社コパイロツト

株式会社コパイロツトは、多種多様な目的やメンバー構成のチームにおいて プロジェクトを推進するため、 「コパイロツト(副操縦士)」を2005年に設立しました。デジタル領域や新規事業開発のサポートをしながら、 プロジェクト推進できるチーム・組織づくりを プロジェクトチームと一緒に目指します。

ファシリテーターからのメッセージ

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八木翔太郎

実践が人と社会を形作るという発想は、1人で抱え込みがちな研究活動においては盲点かもしれません。しかし実践は関係性の中でこそ強固になります。たかが関係性されど関係性。このワークショップも特殊な関係性の場として「ここでしか」という新たな対話と気付きと実践を得られる機会になるはずです。皆さまの研究生活ひいては後輩にも残せる「何か」が生まれることを期待します。

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長谷部可奈

研究の成果は個人の努力だけではない、という本講座ですが、これは仕事においても同じです。企業の中で一人きりでできる仕事はほぼゼロ。いつでも周囲の誰かと協力し、それぞれの専門を活かしながら仕事を進めていくことになります。つまりこの講座で実践を通じて学ぼうとしているものは一生モノのスキル。どこに行っても役立つものになるはずです。自分自身の研究活動から学ぶ体験、ぜひしてみてください。

連絡先教員

松崎由理(リーダーシップ教育院 特任准教授)
📩 matsuzaki.y.77a9 [at] m.isct.ac.jp