分かっているのに変わらない現実に、それでも働きかける

概要

私たちの暮らす社会において、原因と結果は必ずしも近くにあるとは限りません。私たちの行動から、物理的、時間的に離れた場所で起きる結果に対して、私たちの普段の思考はうまく機能せず、結果として「誰も望んでいない」現実を生み出してしまうこともあります。たとえば、マラリアの流行を防ごうと殺虫剤を使ったら、別の伝染病が流行ってしまう。道路の渋滞を緩和しようと工事をしたのに、気づくと道路は前よりもたくさんの車でひどく渋滞してしまっている。売上予算を達成するためにプロモーションを行っているうち、四半期ごとに同じ問題が繰り返されるようになってしまう、など。

そんな私たちの身の回りにあふれる「相互に影響を与え合うつながり」による課題をどうすれば解決できるのでしょうか?システム思考は、私たちが現実に体験する複雑なできごとを「つながり」を掘り下げることで、単純に問題に対処するよりももっと深いレベルから、私たちが本当に望む結果をつくりだしていくための洞察力を高めてくれる思考法です。今回はシステム思考を中心に「学習する組織」や「メンタルモデル」などの考え方にも触れ、この複雑な社会におけるリーダーシップのあり方も探求します。

📂 カテゴリーモチベーション
📌 キーワード相互依存性、リーダーシップ
🎯 目的複雑な状況を捉え、望ましい結果を生み出すための視点と手法を学び、参加者の課題の把握に活かすこと
🌐 言語英語(日本語サポートあり)
👥 対象大学院生・学部生
🗓 開催形式対面連続セッション(5時間 x 2)
開催実績・予定#1 2026年1月25日(日)10:00-16:00
#2 2026年2月8日(日)10:00-16:00
📍 会場S4-202, 大岡山
🌟 こんな方におすすめ・様々な要素がからみ合う状況で行動の指針を立てたい
・うまくいかないパターンにはまっているが、そこから抜け出したい
📊 ポイント数合計10 ポイント(※授業履修者に付与するポイントです。詳細はシラバスを参照してください。)
🎟️ 定員30名

主な内容

  1. 「システム」の働きを体感するゲーム形式の演習
  2. システム思考の基本ツールを用いた参加者自身の課題分析
  3. メンタルモデルを扱う演習 など

ファシリテーター

福谷 彰鴻

国内ベンチャー経営企画や米国ヘルスケア企業マーケティング部門を経て、米国SoL(組織学習協会)でピーター・センゲのワークショップ運営をサポート。以来約10年にわたりセンゲ氏に師事しメンタリングを受ける。2018年より「学習する学校」Labを共同運営し、教育分野におけるシステム思考や学習する組織の普及に取り組んでいる。現在はクマヒラセキュリティ財団システム思考教育アドバイザー、SoLジャパン世話人として、中学・高校・大学での教員や学生向けのシステム思考導入支援を行っている。

過去の開催実績

参加者の声

  • 複雑なシステムの例を扱い、リーダーシップとの繋がりについて説得力のある説明を頂き、大変価値のある講義を受けられたと感じている。是非こういった素晴らしい授業が世の中に広がってほしいと思いました。
  • ゲームを通じて、組織の背後にあるシステムの存在に気付くことができました。

連絡先教員

松崎由理(リーダーシップ教育院 特任准教授)
📩 matsuzaki.y.77a9 [at] m.isct.ac.jp