2026年6月から7月に、アントレプレナーシップ開発ワークショップ「アートによる創造的思考開発講座(全4回)を開催しました。
| 該当するアントレプレナーシップ科目 | ENT.V201 学士価値創造グループワーク基礎A(0-1-0) ENT.L501 修士アントレプレナーシップ・グループワーク特論(0-1-0, GA1M) ENT.L505 修士アントレプレナーシップ・グループワーク基礎(0-2-0, GA0M/GA1M) ENT.L601 博士アントレプレナーシップ・グループワーク特論(0-1-0, GA1D) ENT.L605 博士アントレプレナーシップ・グループワーク基礎(0-2-0, GA0D/GA1D) TAL.S505/509 社会課題の認知ワークショップA/C(0-1-0, GA0m) TAL.W502/503 リーダーシップ・グループワーク基礎 I/II(0-2-0, GA0M/GA1M) |
| ファシリテーター | 森真理:一般社団法人ELAB理事・クリエイティブラーニングディレクター 中村綾子:一般社団法人ELAB理事 長谷部貴美:一般社団法人ELAB理事、株式会社ホワイトシップ代表取締役 谷澤邦彦:一般社団法人ELAB理事・アーティスト |
| 開催日時 | 第1回:2026年6月23日(火) 17:15-18:55 第2回:2026年6月30日(火) 17:15-18:55 第3回:2026年7月7日(火) 17:15-18:55 第4回:2026年7月14日(火) 17:15-18:55 |
| 開催場所 | 大岡山キャンパス 南4号館 S4-202 |


森真理 クリエイティブラーニングディレクター
谷澤邦彦 アーティスト
概要
本ワークショップでは、「アントレプレナーシップ」を、自らの未来を自分らしく切り拓き、これからの豊かな社会を創っていくために誰しもに必要な力として定義し、そのための6つの要素スキル;創造的思考、創造的コミュニケーション、システム思考、内発的動機(Growth Mindset)、クリティカル思考、自己認知・メタ認知を、アートを用いた学びによってトレーニングしていきます。

内容
第1回
● はじめに、5,6人ほどのグループに分かれ自己紹介を行いました。 次に、今回のワークショップで行う「EGAKU®︎」というプログラムを考案したアーティストの谷澤邦彦さんの作品を鑑賞し、グループ内で感じたことを共有しました。
● それから創作ワークという、実際に絵を描く活動を行いました。今回のテーマは「あなたを突き動かすもの」で、ワークシートを用いて自分自身の考えを一旦言語で整理し、自分を突き動かしているものについて考えを深めてから、パステルを使って作品を制作しました。
● 創作の際には、ただパステルを紙に塗るだけではなく、塗った色を指でこする「こすりんぐ」という技法を使って色を馴染ませました。 また、完成した作品はさまざまな方向から眺めて、紙を回しながらどの向きが最も自分の表現に合うかを探す「まわしんぐ」も行いました。 普段、絵を描くときには「何を描くか」「どのように描くか」など具体的なものを考えがちですが、今回の創作では、具体的なものを描く必要はなく、色や形を用いて自分の持っている感覚を表現していきました。


第2回
● 第1回で創作した自分自身の作品を改めて鑑賞し、作品にタイトルをつけました。 一度描き終えた作品を少し時間を置いて見直してみることで、自分の作品の魅力や、色や形の意味など、創作中には気づかなかったことを深く考える機会になりました。
● 次に、グループ内でお互いの作品を鑑賞しました。同じ作品を見ても、見る人によって感じることや捉え方が異なることを実感できました。 また、作者自身や他の人と異なる見方も、決して間違いではなく、新しい視点になり得ることを学びました。自分では意識していなかった作品の特徴について他者から言葉をもらうことで、「そんなふうにも見えるのか」と、新たな視点を得ることができました。
● また、この回では「Fixed mindset(固定的な考え方)」ではなく、「Growth mindset(成長できるという考え方)」を目指すことについても学びました。自分の能力や可能性を固定的に捉えるのではなく、経験や挑戦を通して変化していくものとして捉えることの大切さに気づきました。


第3・4回
● 第3回と第4回では、第1・2回で行ったプロセスを、「創りたい未来」というテーマに変えてもう一度繰り返しました。
● まず、前回同様ワークシートを通して自分がどのような未来を創りたいのかについて考え、そのイメージを整理した上で、パステルを使って作品を創作しました。
● 「創りたい未来」というテーマは、第1回の「あなたを突き動かすもの」とは異なり、現在だけでなく、これから先の未来を意識させられるものとなっており、頭の中で未来について考えるだけでなく、それを色や形として紙の上に表現することで、自分が大切にしたいものや、実現したいことを改めて考える良い機会となりました。
● 作品が完成したら、鑑賞し、タイトルをつけ、グループ内で作品を鑑賞し合いました。同じ「未来」というテーマであっても、作品の表現は一人ひとり異なり、それぞれが思い描く未来の多様さを感じることができました。一見暗い絵に見えても、よく鑑賞したり、作者の話を聞いたりすることで、自分の思い至らなかった未来が描かれていることに気づかされることもありました。




感想
● 今回の4回のセッションを通して、アートは具体的なものを描き表す以外にも、自分自身の考えを知り、他者の視点に触れる手段にもなるのだと感じました。
● 特に印象に残ったのは、自分で描いた作品であっても、完成した後に改めて鑑賞することで、描いているときには気づかなかったことが見えてくるということです。最初から言葉で明確に説明できる考えだけではなく、色や形として表現してみることで、初めて気づく自分の感覚や考えがあることを実感しました。
● 4回のセッションを通して、自分の中にある考えを一度外に出してみること、そして、それを自分や他者の視点から改めて見つめ直すことの大切さを学びました。アートを通して自分の考えを表現することで、これまで気づいていなかった自分自身の考えに気づくことができ、また、他者の作品を見ることで、自分だけでは得られなかった新しい視点を得ることができました。
● 今回のワークショップで得た「一つの見方にとらわれず、さまざまな視点から物事を捉える」という経験を、今後の学びや活動の中でも活かしていきたいと思います。

報告者
情報理工学院情報工学コース、B2、今村友希乃

