ToTAL/OPENプログラムレポート

科目分類Group of Course: リーダーシップ、フォロワーシップ、合意形成/ Leadership, Followership and Consensus Building

科目名/Course: TAL.W601-01 リーダーシップ・グループワーク実践【F】/ Practical Group Work for Leadership【F】

プログラム名/Program: Programming Boot Camp

開催日時/Date & Time: 11月30日(土)10:00-18:00

リーダーシップ・グループワーク実践【F】「Programming Boot Camp第5回」を11月30日(土)に行いました。Programming Boot Campは、10月19日(土)に第1回を行ってから、過去4回行っていますが、それらはLecture Phaseとして、webアプリ開発に必要なcode学習を目的にしていました。JavaScriptや開発環境の構築に関し、webアプリ開発のプロ集団であるギルドワークスのみなさんによるlecture及び演習が中心でした。第5回にあたる今回からは、Development Phaseとなり、本プログラムの本当の目的である各チームによるwebアプリケションの開発に着手します。引き続き、ギルドワークの皆さんにコーチングをしていただきます。

今回は、まずは、各チームが実際に作るウェブサービスの内容を、ギルドワークスの皆さんからのアドバイスを頂きながら「仮説キャンバス」、「ストーリーマッピング」、「ストーリーボーディング」という手法を用いて練り上げました。今回の結果が、実際に何を開発するのかにつながり、再来週に行う3日間合宿での作業に関係していきます。

1. 仮説キャンバス

(1) 仮説キャンバスは、ウェブサービスを利用するユーザーの”状況”、ユーザーが抱える”課題”、課題解決のために提供する”価値”、具体的な”コンテンツ”、ユーザーにこうなってもらいたいという”ビジョン”、そして”目的”を書き出し、各項目の関係を精査することで、ウェブ開発の方向性を決める手法です。

(2) チームのメンバー間でサービス内容を再確認・共有できるだけでなく、無駄な点を削ぎ、必要な点を加えることで、ビジョンと目的を明確にすることができます。私たちのチームは、大学の研究室を網羅的に検索できるサービスを作ろうとしています。実際に仮説キャンバスを行ってみると、各項目が有機的に結びついておらず、私たちのサービスを提供することで、本当にユーザーの課題が解決できるのか不透明であることが分かりました。高校生や大学生、研究者など、ユーザーによって当然課題や解決策は異なります。対象を具体的に設定することが、ウェブ開発の見通しをよくすることを実感しました。また、仮説キャンバス後の各チームの発表では、時間が超過するほど質疑応答が活発だったことも印象的で、私たちのチームもよいディスカッションができました。

2. ストーリーマッピングとストーリーボーディング

(1) ストーリーマッピング:

i 悩みや課題をもつユーザーが、そのウェブサービスを利用して問題を解決するプロセスを、物語調にまとめることで、サービス内容をブラッシュアップさせる手法です。

ii 私たちのチームは、ユーザーを高校生あるいは大学生とした2パターンのストーリーを考えました。ユーザーの心理なども考慮して物語を組み立てた結果、大学生を対象とした方が、話の道筋がすっきりしていて、実現可能性が高そうな感触を得られました。

(2) ストーリーボーディング:

i 実際に作成するウェブページのレイアウトを描き、ユーザーがどういった流れでサービスを利用するか考えることで、これから行うウェブ開発のイメージをより具体化しました。

ii 私たちのチームは、サービスの核となる検索/結果画面のデザインに注力しました。ユーザーが求める結果を得るためには、どのような検索機能があればよいか、検索結果をどのように表示・配置すれば、視覚的に理解しやすいか、といった点を考慮しました。ギルドワークスのみなさんから、客観的なプロの意見を聴くことができたのも、とても参考になりました。

上記3つのワークを通して、開発の見通しを立てることができました。また、サービスの対象を特定のユーザーにフォーカスすると、課題や解決策をより具体化しやすくなる点や、ストーリー仕立てにすることでサービス内容をブラッシュアップするという考え方は、日々の研究にも通じるところがあるなと感じた一日でもありました。

次回はいよいよ合宿です。今回のワークショップで得られた改善点や、ギルドワークスの皆さん及び参加学生のみなさんからのフィードバックを活かし、質の高いウェブ開発ができるよう頑張りたいです。

これまでのLearning Phaseでは、ギルドワークスの、上野さん始め、佐々木さん、金さん、越さん、今橋さん、沼田さんから、Lecture & Coachingをたくさん頂きました。ありがとうございました。引き続き、本日からのDevelopment Phaseもよろしくお願いします。

(文責:後藤尚紀 生命理工学系生命理工学コース、M2、ToTAL1期(11月)生)