リーダーシップ、フォロワーシップ、合意形成/リーダーシップ・グループワーク基礎【S】
「EGAKU ワークショップ-アートによる創造性回復プログラム」7月20日活動報告
(報告者:佐野千尋、ToTAL1期生)
ToTALプログラムレポート
リーダーシップ、フォロワーシップ、合意形成/リーダーシップ・グループワーク基礎「EGAKU ワークショップ-アートによる創造性回復プログラム」を7月20日に開催しました。
自分のアイデア・考えを表現し、そしてそれを言語化するトレーニングとして最適なワークショップだと思います。
- 科目分類 :リーダーシップ、フォロワーシップ、合意形成
- 科目名 :TAL.W501-01 リーダーシップ・グループワーク基礎【S】
- プログラム名:EGAKU ワークショップ-アートによる創造性回復プログラム
- 開催日時 :7月20日(土)12:30集合、13:00~17:00
7月20日(土)に(株)ホワイトシップ(港区元赤坂/https://whiteship.net/index.html)にて,「EGAKU ワークショップ-アートによる創造性回復プログラム」を(株)ホワイトシップの長谷部貴美さんのファシリテーションで開催しました。
ワークショップは次の5つのパートに分かれています。各パートでの長谷部さんからの説明は、中村さんが逐次英語に翻訳いただき、日本語が不便な留学生にも対応いただきました。
- ガイダンス
- 鑑賞ワーク
- 創作ワーク
- 鑑賞ワーク
- リフレクション
まず、上記各パートの概要をレポートします。
ガイダンス
ガイダンスでは、長谷部さんから、EGAKUという名前に込められた意味、このワークショップの意義や内容に関しての説明を受けました。
EGAKUという言葉には、未来を描く、夢を描く、想いを描くといった、様々な意味合いを含めているそうです。ただ単純に「絵を描く」ことがゴールではなく、絵を描くことを通して参加者の創造性を取り戻していくことが本ワークショップの意義です。
鑑賞ワーク
1度目の鑑賞ワークでは、アーティストの谷澤邦彦さんの描いた抽象画を見て、感じたこと、思い描いたことをpost itで張り出していき、長谷部さんが読み上げていきます。 ここでは、同じ絵を見たとしても本当に様々な感じ方をしている人がいることがわかります。絵を見て、「26℃くらい?」と思う人、「左下の赤くてまあるいものは絶対舐めたら美味しい!」と思う人、「お婆ちゃんの家にある扇風機に吹かれているような、夏の昼下がりのような感覚」を感じる人。全て同じ絵を見て想い描いたもの、そのはずなのに、こんなにも違う。でも違うことが心地いい。そう感じることがここでの最大の気づきでした。
創作ワーク
創作ワークでは、いよいよ絵を描いていきます。
今回のテーマは「あなたを突き動かすもの」でした。実際に絵を描く前にワークシートに言葉でテーマへの考えを記述していき、その後絵を描き始めます。
しかし実際に描き始めてみると、描く前に言語として記述した、「描こうとしていたもの」とは全く別のものが生まれ始めます。そうするとだんだんと、描いている絵に、新たな解釈が生まれ始めます。そしてあるとき、いつの間にか自分のなかの新たな一面が、本当にいつの間にか絵の中に表現されていることに気づきます。絵を描くことは鑑賞と創作の連続なのです。
絵が額装された瞬間に、「紙の上にあった絵」が、「作品」に変わる。その瞬間が私はたまらなく好きです。
鑑賞ワーク
2度目の鑑賞ワークでは、お互いの絵を鑑賞していきます。まずは同じグループの人の絵を、続いて全員の絵を鑑賞します。鑑賞し終えたら、絵を描いた本人から、どういう思いでこの絵を描いたのか、という説明をしてもらいます。
ここでも、同じテーマから生まれた作品とは思えない様々な作品があり、さらにその作品にも鑑賞した人の数だけ違った感じ方があります。誰かの描いた作品を鑑賞していると、作品ごとに表している世界観が全く変わっていて、短時間で旅行に出かけたかのような新鮮な気持ちです。自分の描いた作品を見て誰かが感じた意見を聞くのも、また素晴らしい体験です。絵の解説は、本当は自分の情熱を解説しているはずなのに(普段はそういうことはすごく苦手なはずなのに)、すらすらとできてしまうから不思議なものです。
リフレクション
リフレクションでは、長谷部さんによる本ワークショップの振り返りをして、心地の良い余韻を残しながら、終了です。
終わりに
私は自分の感じたことを言葉にすることがあまり得意ではない。どれだけ言葉を重ねたとしても、私の頭の中に渦巻くこの、感覚としか形容のしようがないものを表現することはできないのではないかとすら思う。そういった、自分の持っている情熱といった、抽象的な概念を具体的な言葉に直すことを要求されるのが普段のリーダーシップ教育院の一つのテーマであるように思う。それは、他者を「巻き込む」上での重要な要素だから。だが今回はいつもとは少し方向性が違う。抽象的な思いを、そのまま抽象的な絵に直していく。そのなんと爽快的なことか!依然として抽象的であることには変わりないが、絵という物になっていることで、向き合うことができるようになる、じっくりと見つめることができるようになる。それは自分自身の感覚と向き合い、言語化していく一歩めとなるのではないだろうか。
(株)ホワイトシップの、長谷部さん、伊藤さん、中村さん、ありがとうございました。
(佐野 千尋 ToTAL一期生)