Leadership, Followership, and Consensus Building/Fundamental Group Work for Leadership
“d.school comes to Tokyo Tech (Day 1)” was held on 26/Oct.
*reported in Japanese

Ⅰ 概要:

2019年10月26日(金)、東京工業大学大岡山キャンパスにて「d.school comes to Tokyo Tech 2019(Day1)」を行ないました。本ワークショップは、米国スタンフォード大学Hasso Platner Insitite of Design at Stanford(通称「d.school」)から2名のtutorsを迎え、「デザイン思考」を理解し実践するための様々なワークを2日間にわたって行うものです。

 このワークショップは、グローバルリーダー教育院(AGL)で2014年にスタート以来、毎年開催されており今回で6回目になります。昨年からは、リーダーシップ教育院(ToTAL)の「リーダーシップ・グループワーク基礎【F】」科目の正式コンテンツの一つとして提供されており、またToTAL学生のみならず、一般学生も参加できるOPENプログラムの一つとなっています。今回も学部1年生から後期博士課程学生のOPEN学生(他大学も含む)合わせて72名の申し込みがあり、そのうち36名が選抜され、参加しました。d.schoolのtutorがファシリテーションするワークショップは、日本では珍しく、6年間連続して行なっているのは本学だけです。

Ⅱ 第1日の流れ:

1. Warm up

 近くにいる人に名刺を見せながら、自己紹介をしました。この名刺は小さな画用紙の表(A面)に名前と所属を書き、裏(B面)に自分の興味があるものや趣味(「私は~のスペシャリストだ!」という風に)を書いたものを各々用意しました。お互いのカジュアルな名刺を見せ合うことで、会場全体の緊張がほぐれた様子でした。

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2. 自分にとって魅力的なものごとを考える

 はじめに、自分が魅力的だと思うものごとを列挙していき、次に2人1組になりお互いが列挙した「魅力的なものやこと」をシェアしました。このワークでは、自分にとって魅力的なものごとは、自分の視野を広げ、より多くの気づきを与えてくれるということを再認識しました。

3. バナナの広告写真の製作

 このワークでは、前のワークで列挙した自分にとって魅力的なものをヒントにして、バナナの広告写真を製作しました。このワークでは、1人1つバナナが配布され、24分間の制限時間内でバナナを使った写真の撮影を行いました。製作後には全員でひとりひとりの作品をシェアしていきました。同じバナナの広告写真というテーマで各自取り組みましたが、ひとつとして同じ写真は完成せず、ひとりひとりの「Fascination」がはっきりと表れるようなワークになりました。

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4. 3人1組になり、お題をジェスチャーや体を使って表現する

 3人で協力しスライドに表示されたお題を数十秒以内で表現するという、スピーディーでかつ盛り上がったワークでした。対象を最も表現する形や動きを発想し、話し合い、実行するという過程が短時間の内に詰め込まれていました。

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5. プロトタイプづくりの実践

2種類のプロトタイプづくりを行いました。1つ目は、2人組みでよりよい自転車置き場、またはよりよい子供の見守りシステムのデザイン提案、2つ目は4人組になり子供向けミキサーのデザイン提案を行いました。10分間の制限時間内でアイデアを絞りだし、画用紙やモールを使って様々なプロトタイプを製作しました。

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6. Closing

 1日目のまとめとして、「今日学んだことを誰に伝えたいか?何を伝えたいか?」という視点で1日を振り返りました。

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Ⅲ 
当方の参加目的と感想:

 私自身は以前にデザイン思考に関するワークショップに参加したことがあり、今回のd.school comes to Tokyo Techでは以前に学んだことを実践できる機会と捉えて、今回のワークショップに参加しました。今回のd.schoolのワークショップの大きな特徴はスピード感と多くの実践です。3人組になって、与えられた単語を表現するという活動では、対象を表す最も象徴的なものを短時間で話し合い、体現するという活動を行いました。また、プロトタイプ作りの活動で制作に与えられた時間はおよそ10分程度。デザインについて話し合ってから制作に取り組む、というよりも始めから手を動かしながらあーでもない、こーでもないと言い合いながら作っていくような活動でした。物事を素早く考えて、アウトプットする時には「最も重要なこと(欠かせない要素)」と、「相手に最も伝わりやすい説明」が必要不可欠であるということを、今回のワークで実感しました。

2日目については、別のToTALメンバーが、レポートします。

(文責:三星夏海、社会理工学院融合理工学系原子核工学コース修士1年、ToTAL2期生)