2022年11月9日に、米国国務省 経済商務局 特別代表のDilawar Syedさんと、在日米国大使館 経済部 のAmy Gradinさんが大岡山キャンパスにお見えになり、ToTALとアカデミックライティングの授業の学生とのミーティングを行いました。

Syed氏は25 年以上にわたる起業家としてのキャリアを持っており、現在は米国国務省で民間部門を代表しています。自由市場に基づくシステムは、ユニークな市場であるとして、企業が企業を守る政策をとることの重要性を話されました。

今回のミーティングでは、氏のシリコンバレーでの勤務経験や、現在従事されている国務省代表としての考えを織り交ぜながら、学生からの様々な質問にお答えいただきました。

冒頭で、氏はミーティングの目的として、学生に、現代の戦争やパンデミック、インフレーション、サプライチェーンショックが起こっている世界で、学生が未来のリーダーとしてどのように行動すべきと考えているか、という問いかけをされました。世界で実際に起きている事象に対して瞬間的に考えを持ち、解決に向かうための行動をとることの重要性を話して頂きました。それは氏の企業家としての観点から、未来のリーダーたちに持っていてもらいたい視点のうちの一つだと話されました。

ミーティングは終始和やかに行われ、学生からは幅広く、鋭い質問が飛び交いました。

「世界中でビジネスを展開していく際に重要なことは何か」といったマーケットの問題には、「会社をより効率的に運営できるようにするプロセスを確保することが、重要なことの1つに挙げられる」とお答えいただきました。

またそれ以外にも、世界情勢を踏まえた米国の財政のあり方についての質問、米国にあって日本に足りないシステムや、シリコンバレーについてなどの質問にお答えいただきました。これからのリーダーに求められる人間性についての質問には、「謙虚であること、強い信念を持つこと、失敗してもいいと思うこと」と述べられ、学生を、共に世界を担う新しい人材として激励いただきました。

今回の来日で政府との会合、外務省、経済産業省、地域のビジネスリーダーとの会合を行われるほど多忙なSyed氏への「どうして米国国務省 経済商務局で働かれているのに、学生と話すために『日本の大学』にお越しいただいたのか」という学生からの質問に対して、「大きな問題を解決するために、文化が違い、立場が違う人々と集まって問題を共有することで、エネルギーを作り出していきたいから」とお答えいただきました。

Syed氏は学生の質問に対して、鋭い質問に驚かれながらも、学生の質問の意図を組みつつ丁寧にお答えくださいました。学生がいただいた質問の回答から、さらに気になったところや質問の意図を述べると、それを踏まえてまた対話的に、丁寧に受け応えしてくださいました。

(報告者:大庭 マリア鈴音、ToTAL第5期生)