ファシリテーター石川あおい(生命理工学院、生命理工学系D1、ToTAL第7期生)
開催日時2026年7月22日 18:00-20:00
開催場所J3-309B, 横浜キャンパス

目的

パブリックスピーキングへの苦手意識を克服し、論理的思考と説得力など、議論のスキル を実践的に学ぶ。

概要

ToTALの学生が提案し、学生が主導するピア・ティーチング形式のワークショップです。教員は必要に応じて運営をサポートします。この授業では、説得力のある意見の組み立て方について、講義と一つのトピックをテーマにしたゲームを用いて学びます。参加必須の初回の講義では、学ぶ利点、授業の進め方を説明し、アイスブレイクゲームを実施します。以降は自由参加形式で、3回の講義を通して、議論の場で論理的に自分の意見を伝えられる状態を目指します。

アクティビティ1: アイスブレイク

自己紹介とアイスブレイクを実施した。アイスブレイクでは、24時間以内にあった「良いこと」や「新しいこと」を共有する「GOOD & NEW」を行った。参加メンバーは前回と大きく変わらず、終始リラックスした雰囲気で進行できた。

アクティビティ2: レクチャー・実践問題

前回の復習と今回のテーマに関するレクチャーを実施した。

  • 前回の復習: AREAを用いた立論の組み立て方、論点の数と要点を明確にする「NLC(Numbering, Labeling, Contents)」、主張の信憑性と重要性を精査する「True × Important」を再確認した。また、不適切な具体例を提示して「なぜ適切でないのか」を考えてもらうクイズ形式を取り入れ、アウトプットを意識した構成にした。受講者からは次々と的確な指摘が上がり、前回の内容がしっかり定着している様子が窺えた。
  • 今回の講義(トゥールミンモデル): トゥールミンモデル(Toulmin Model)の講義を行った。初学者にとって混同しやすい「理由付け(Warrant)」と「裏付け(Backing)」について、主張に直接関与しているか否かという決定的な違いを強調して解説した。その結果、レクチャー後の実践問題でも高い正答率が見られた。

アクティビティ3: 立論ジェンガ

今回学んだトゥールミンモデルや、前回のAREA・NLCを実践するワーク「立論ジェンガ」を行った。前回よりもデータや資料の探索に時間を割けるよう、ワーク時間を長めに設定した。参加者の人数の関係から、TAが賛成・反対チームの優劣を判定した。 両チームともNLCやAREAを意識した構成になっており、主張の展開が非常に明確であった。また、お題を考えていた時には想定していなかった視点からの理由や根拠が提示され、非常に興味深い議論となった。例えば、「小中学校の教科書は紙をすべて廃止し、タブレット端末(デジタル教科書)へ完全移行すべきか?」というお題に対し、事前の想定(学習効率や経済的コストの議論)に加えて、「通学時の荷物の重さによる健康への影響」といった意見が挙げられていた。

感想

欧米ほどディベートが盛んでない日本において、導入のハードルを下げて日本人向けにアレンジしたのが「つたえるラウンジ」である。留学生が多く活発に意見が飛び交うディベートクラブと比較すると、発言量そのものは控えめに見えるかもしれない。しかし、主張や議論の構造化に重点を置いているため、むしろディベートクラブ以上に論理的で筋の通った主張が展開されていた。ディベートクラブでは発言の勢いやパフォーマンスに目が行きがちだが、つたえるラウンジは「主張の組み立て方」を時間を割いており、それぞれ異なる良さがあることを実感した。

報告者

生命理工学院生命理工学系D1、ToTAL第7期生 石川あおい